イタリア人(またはEU市民)の家族用滞在許可証(カルタ・ディ・ソッジョルノ)を更新したので、その流れをまとめます。
第1回では、手続きの全体的な流れや必要書類などについてわたしの体験談をお伝えしました。
今回は第2回。
クエストゥーラでの申請手続き(書類提出)と受取りの様子をお伝えします。
- EU市民家族用滞在許可証(carta di soggiorno di familiare di un cittadino dell’unione)とは
- 家族用滞在許可証の更新に必要な書類
- クエストゥーラでの申請手続き
- クエストゥーラでの受取り
事前予約制になったことで、前回よりスムーズに手続きができたのか?それとも???
よかったら参考にしてみてください!
- 2020年時点のEU市民家族用の滞在許可証の更新手続き(ヴェネト州)の手順です
- コロナウィルスの影響等で手順が変わる場合があります
- 居住地、担当者によって手順が異なる場合もあります
- 【追記】家族用の滞在許可証は2021年夏にカードタイプに変更されました!
制度が変わったり、地域によって手順が異なることもあるので、必ず該当機関にご自身でご確認ください!
目次
イタリア人と結婚した人の滞在許可証「EU市民家族用の滞在許可証」とは?
まずは今回わたしが更新してきた滞在許可証について。
イタリアの滞在許可証には種類がいくつかあります。
イタリア人と結婚してイタリアに住む人が取得するのは、EU市民の家族用の滞在許可証 カルタ・ディ・ソッジョルノ(Carta di Soggiorno*)。
*正式名称は、carta di soggiorno di familiare di un cittadino dell’unione
長いのでこの記事ではカルタ・ディ・ソッジョルノまたはカルタと省略します。
最初に発行されたカルタの期限は5年間。
5年経過後、今回更新すると無期限となります。
- はじめてのカルタ:5年間
- 2回目のカルタ:無期限
【追記】家族用の滞在許可証も、2021年8月からカードタイプに変更されました!
EU市民家族用滞在許可証(Carta di Soggiorno)の更新のために提出したもの
今回、カルタの更新のために提出した書類です。
Cupa project の予約確認書に必要書類が記載されていましたが、管轄のクエストゥーラのサイトに載っていたものを準備しました。
- 16ユーロの収入印紙(Marca da bollo )
- パスポート(写真ページと入国スタンプページのコピーを提出)
- 滞在許可証(コピーを提出)
- 証明写真4枚
- Codice disicale
- 居住証明書(Certificato di residenza)
- 夫の身分証明書(Carta d’identità)のコピー
- Dichiarazione sostitutiva dell’atto di notorietà
- 夫の収入証明書(前年のCUD)のコピー
市役所で発行してもらった居住証明書(Certificato di residenza)に夫の名前が入っていなかったため、同居してるのか確認されました。
その場で、夫が自己宣誓書を記載して事なきを得ましたが、ドキッとしました。
たしかに、Cupa projectの予約確認書には、Stato di Famigliaと書いてありました。
(Stato di Famiglia は家族証明書、イタリア版の戸籍のようなもの。)
でも、クエストゥーラの書類にも、Certificato di residenzaと書かれていましたし、サポートしてもらったPatronatoでも居住証明書を取るように言われたんです。。。
配偶者の名前と住所が確認できる証明書が必要だったようです。
また、念のため持参したものはこちらですが、必要ありませんでした。
- 結婚証明書
- 身分証明書(Carta d’identità)のコピー
- Tessera sanitaria のコピー
- 夫の収入証明書(直近2か月の給与明細)のコピー
写真は3枚で良かったみたいで、1枚返してくれました。
管轄のクエストゥーラによって必要書類が異なる場合があるので、ご自身の管轄のクエストゥーラで事前に確認してください。
クエストゥーラでの更新申請手続き
ここからは、今回のクエストゥーラでの申請手続きの様子をお伝えします。
今回、クエストゥーラでの更新手続きは事前予約制となっていました。
Cupa project でオンライン予約をし、最短でとれた予約日が2か月半後。
予約時間は、なぜか 9:33。
予約時間があるものの、念のため早目に家を出てクエストゥーラに到着したのが8:45くらい。
クエストゥーラの入り口付近には、30人以上の人が待っていました。
時間になったら呼び出されるのかと思い待っていると、警察官が出てきて、手続きの種類を聞かれました。
カルタの更新というと、この列に並んでと。
列に並んで、別の警察官が予約確認書をチェックし、番号札を渡されました。
なんと!
予約時間は関係なく、番号札を受け取った順に処理されるという、意味不明のシステム。
その時点で、わたしの番号の前には14人。
クエストゥーラの中にある案内板を外から見ながら待ちました。
到着後3時間、予約時間から2時間以上経過したころ、ようやく順番が来ました。
クエストゥーラの中にも待合室がありますが、コロナの影響で人数制限があり、お年寄り、女性優先で入ることができました。
でも、この時期、外で待った方が安心なので外で待ちました。
順番が来てからは早かったです。
窓口で担当者が提出書類を確認し、指紋(両手の親指と人差し指、計4カ所)を採取。
そして、申請時と同じく、半券をもらって終了。
所要時間は10分くらいでした。
予約があるから今回は待たなくていいかも、と期待していきましたが、結局、5年前に申請した時と同様、番号札を取って待つ方式でした。
だったら予約時間とか必要ないのに、という何とも言えない気持ちで家路に着きました。
クエストゥーラによっても対応が違うと思いますが、コロナ禍でも5年前と同じ対応とは、さすがイタリアです。
滞在許可書申請後、受け取りまでの流れ
予約から2か月半、クエストゥーラの外で3時間も待たされたあげく、無事にカルタの申請は終わりました。
手続き担当者によると、「1か月くらいで発行されるはず」とのこと。
受け取りまでの流れはこちら。
- 半券の裏に記載されたサイトで、識別番号を入力して発行状況を確認
- カルタが発行されていることを確認したら、Cupa Project で受取日を予約
- 予約日にクエストゥーラへ行き、受取り
1か月ちょっと経過して、やっと準備OKに!
ここで、Cupa Project で受取日を予約します。
前回はPatronato Acli 予約をしてもらったのですが、今回は自分で。
Cupa Projectのサイトは、少し分かりにくいですが、入力項目も少ないので難なく予約できました。
最短予約日は、3週間後。
ここでも分刻みで予約時間が選べましたが、どうせ関係ないと思いつつ、一番早い時間で予約しました。
発行まで1か月ちょっとかかり、その後、受取り予約が取れたのが3週間後です。
滞在許可書の受取り完了!
さて、滞在許可証の更新を申請してから2か月、ついに受取日がきました。
予約時間前にクエストゥーラに到着(10時33分の予約だったので、10時前に到着。)
この時点でクエストゥーラ前にはすごい人だかり。
前回より多いんじゃない?という感じ。
番号札係の警察官に予約票を見せて番号札をもらいます。
この時点で25人待ち。
慌てずクエストゥーラのまわりを散歩しながら時々番号を確認。
2時間後(12時)、やっと10人待ちに。
結局番号が来たのは12時50分でした。
窓口に行き、申請した時にもらった半券、パスポート、滞在許可証を提出するとすぐに新しい滞在許可証を持ってきてくれました。
- 申請時に受け取った半券
- 更新前の滞在許可証
- パスポート
A4の用紙の上下に2つ滞在許可証があり、両方にサインをしたら、担当者が半分に切り(ミシン目!)一方を受け取り終了。
所要時間は3分程度でした。
思うところはいろいろあるものの、無事に無期限の滞在許可証を受け取ることができたので良かったです。
新しい滞在許可証は、以前のものとまったく同じ、紙タイプ。
家族用の滞在許可証も、2021年8月からカードタイプに変更されました!
苦労して更新してゲットした滞在許可証も、カードタイプに変更する必要があるそうです。
変更までの期限はまだ先なので、しばらく様子を見てカードタイプに変更したいと思います。